DJI RS 4コンボ レビュー:なぜ私は「ピントの悩み」から解放されたのか?

DJI RS 4コンボ レビュー:なぜ私は「ピントの悩み」から解放されたのか?

撮影した映像素材をPCに取り込み、高揚感とともに再生ボタンを押す。しかし、そこに映っていたのは、決定的な瞬間で微妙にピントが外れた映像でした。手ブレはジンバルで抑えられても、被写体の動きにフォーカスが追いつかない…。この「ピントの甘さ」という悪夢に、私は長年悩まされてきました。DJI RS 4コンボは、そんな私のワンオペ撮影における最大の課題を、過去のものにしてくれた機材です。

目次

「またピントが甘い…」撮影後の絶望感を、あなたはまだ続けますか?

ミラーレスカメラでの動画撮影が主流になり、誰でも滑らかな映像が撮れるようになりました。しかし、プロとアマチュアの差は、手ブレよりも「フォーカスの精度」で決まると私は痛感しています。

特に一人で撮影からピント操作まで行う「ワンオペ撮影」は過酷です。

  • オートフォーカス(AF)は便利だが、意図しない場所にピントが合ってしまう。
  • マニュアルフォーカス(MF)は確実だが、ジンバルで動きながら正確に操作するのは至難の業。
  • さらにクライアントから「リール用に縦動画も」と急に言われ、慌ててL字ブラケットを取り付ける間に、最高の瞬間を逃してしまう。

これらの「現場あるある」な悩みは、私のクリエイティブな意欲を確実に削っていました。完璧だと思ったテイクが、ピントのせいで使えない。この繰り返しから抜け出したかったのです。

ワンオペ撮影の救世主。Focus Proモーターと「真の縦向き撮影」

私が数あるジンバルの中からDJI RS 4の「コンボ」を選んだ理由は、明確に2つあります。それは、ワンオペ撮影の悩みを根本から解決する「Focus Proモーター」と「第2世代ネイティブ縦向き撮影」の存在でした。

まず驚いたのが「Focus Proモーター」です。

正直、最初は「AFが優秀な今、フォーカスモーター?」と懐疑的でした。しかし、それは大きな間違いでした。このモーターの真価は、AFレンズの補助ではなく、MFレンズを「意図通りに動くAFレンズ」に変えてしまう点にあります。

私は、オールドレンズや安価なMFレンズの「味」が好きで何本も所有していましたが、ピント操作が難しく、ジンバル撮影では使えませんでした。しかしRS 4コンボなら、レンズのフォーカスリングにモーターを組み付け、ジンバルのダイヤルでピントを操作できます。これにより、これまで置き物だったMFレンズ群が、一気に「一軍の武器」として蘇ったのです。

AFのようにカクカク動かず、意図した通りの滑らかなフォーカス送り。これは、オートフォーカス任せでは絶対に撮れない、感情的な表現を可能にしてくれました。

そしてもう一つが「第2世代ネイティブ縦向き撮影」です。

従来のジンバルは、縦向き撮影のためにL字ブラケットを付けたり、アームの組み替えが必要だったりと、とにかく「面倒」でした。しかしRS 4は違います。水平プレートをカチッと外し、垂直スロットに差し替えるだけ。工具も不要、わずか数秒で横構図から縦構図へ移行できます。

このスピード感は、撮影現場において絶対的な正義です。もう「縦構図への切り替えが面倒だから」と、シャッターチャンスを諦める必要はありません。

RS 4が「機材」から「相棒」に変わった瞬間

RS 4を導入して以来、私の撮影スタイルは変わりました。

ジンバル本体のアームにはテフロン加工が施され、バランス調整が驚くほどスムーズです。現場でのセットアップ時間が劇的に短縮されました。

そして何より、撮影後のデータチェックで絶望することがなくなりました。Focus Proモーターのおかげで、ピントは常に私の意図した場所にあります。急な縦動画の要望にも笑顔で応えられるようになりました。

このジンバルは、私の「撮影の失敗」を減らし、「成功体験」を増やしてくれたのです。もはや単なる「機材」ではなく、安心して背中を預けられる「相棒」と呼ぶべき存在です。

なぜ「コンボ」を選ぶべきなのか?

DJIの製品は、本体単体と「コンボ」が用意されていることが多いです。私は迷わず「コンボ」を選びました。なぜなら、RS 4の真価を発揮させる「Focus Proモーター」と、すべてを安全に持ち運ぶための「キャリーケース」が付属するからです。

これらを後から買い足すことを考えれば、最初からコンボを選ぶ方が合理的であり、何より「届いたその日から最高の環境で撮影が始められる」という時間的なメリットは計り知れません。

あなたの映像クオリティをもう一段階引き上げるために、この「投資」は、必ずや価格以上の価値をもたらしてくれます。

本日のまとめ

DJI RS 4コンボは、単なる手ブレ補正機材ではありません。これは、クリエイターが抱える「フォーカスの不安」と「セットアップの煩雑さ」という二つの大きな壁を取り払う、まさに「撮影の自由度を高める」ための投資です。

  • ワンオペ撮影の質は「フォーカス」で決まる。Focus Proモーターはその悩みを解決する鍵。
  • 第2世代ネイティブ縦向き撮影は、工具不要の切り替えで撮影機会を逃さない。
  • テフロン加工のアームは、バランス調整の時間を劇的に短縮する。
  • 「コンボ」を選ぶことで、Focus Proモーターとキャリーケースが揃い、即戦力となる。

よくある質問(FAQ)

RS 4とRS 4 Pro、どちらを選ぶべきですか?

搭載するカメラとレンズの重さが最大の判断基準です。RS 4は3kg(縦向き)までの耐荷重があり、多くのミラーレス機に最適です。シネマカメラなど、より重いシステムを運用する場合にRS 4 Proを検討すると良いでしょう。私の構成(例:Sony α7 IV + GMレンズ)ではRS 4で十分な安定性を得ています。

Focus Proモーターは、AFレンズでも必要ですか?

AFレンズの性能が高い場合、必須ではありません。しかし、Focus Proモーターの真価は「マニュアルフォーカスレンズの活用」と「より滑らかなフォーカス送り」にあります。AFの挙動に頼らず、手元のホイールで意図通りのピント操作ができるのは、作品作りにおいて大きなアドバンテージです。

前モデルのRS 3から買い替える価値はありますか?

もしあなたが「縦向き撮影の多用」と「フォーカス操作の精度」に課題を感じているなら、買い替える価値は十分にあります。特に第2世代のネイティブ縦向き撮影は、RS 3のロック機構よりも遥かに素早く、信頼性が高いです。

DJI RS 4コンボ レビュー:なぜ私は「ピントの悩み」から解放されたのか?

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この記事を書いたひと

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