「たかがケーブルを繋ぐ作業」に、私たちは人生の何時間を浪費しているのだろうか。
朝、デスクに座り、MacBookに充電ケーブルを挿す。モニターのケーブルを挿す。外付けSSDを挿す。Web会議のためにマイクを挿す。夕方、カフェへ移動するために、それらをすべて引き抜く。
この「名もなき単純作業」の繰り返しが、集中力という貴重なリソースを確実に削り取っている。
私がCalDigit TS4を導入したのは、この不毛なループを断ち切るためだ。結論から言おう。これは単なるドッキングステーションではない。あなたのデスクからノイズを消し去り、創造性を取り戻すための「投資」である。価格は約6万円。安くはない。だが、その価値は間違いなくある。

なぜ、我々は「ドングル地獄」から抜け出せないのか
薄型化が進むノートPCは美しい。だが、その代償として我々のデスクは変換アダプタ(ドングル)とケーブルのスパゲッティ状態になった。
「ポートが足りない」という物理的な欠乏は、精神的なストレスに直結する。SDカードを読み込むために、わざわざ背面のポートをまさぐる。HDDを繋ぐために、充電ケーブルを一時的に抜く。そんな些細な判断の連続が、クリエイティブなフローを分断しているのだ。
安物のハブを買っては接続不良に悩み、発熱に怯える。そんな「ハブ難民」としての生活は、もう終わりにすべきだ。
CalDigit TS4という「全能の母艦」
CalDigit TS4は、Thunderbolt 4に対応したドッキングステーションの最高峰だ。スペックの羅列は退屈だが、これが何をもたらすかを翻訳しよう。
- 18個のポート
もう二度と「穴が足りない」とは言わせない。USB-A、USB-C、DisplayPort、2.5GbE、SDカードスロット。必要なものはすべてここにある。 - 98Wの電力供給
ケーブル1本でMacBook Proをフルスピード充電できる。ACアダプタをカバンから出す必要は、もうない。 - リア(背面)ホスト接続
これが決定的に重要だ。PCと繋ぐケーブルが背面にあるため、デスクの手前側をケーブルが横切ることがない。視界からノイズが消える。
実際に設置してみると、その威力がわかる。MacBookから伸びるのは、たった1本のケーブルだけ。その1本をTS4に繋いだ瞬間、モニターが点灯し、有線LANが繋がり、バックアップHDDが回転を始める。
まさに、コクピットに座り、全システムがオンラインになる瞬間のような高揚感だ。
この動画でも語られている通り、「ケーブル1本スタイル」の快適さは、一度味わうと後戻りできない中毒性がある。
6万円は高いか?「時間」を買うという視点
多くの人が「たかがハブに6万円?」と躊躇する。その感覚は正常だ。しかし、計算してみてほしい。
毎日ケーブルの抜き差しに1分、接続トラブルに3分、ポートを探すのに1分かけているとする。1日5分。年間で約30時間だ。このドックを導入することで、その30時間が「ゼロ」になる。
さらに、TS4はThunderbolt 4対応だ。PCを買い替えても、このドックは数年以上、デスクの「心臓部」として機能し続ける。5年使うと考えれば、月額1,000円。月1,000円で、毎日のストレスが消滅し、デスクがモデルルームのように美しくなるなら、これほど安い投資はないと私は断言する。
唯一の欠点と向き合う
公平を期すために欠点も挙げておく。ACアダプターが巨大だ。「レンガ」と形容されるそのサイズは、デスク裏の配線トレイを圧迫する。また、HDMIポートは非搭載だ(DisplayPortはある)。HDMIモニターを使う場合は、変換アダプタが必要になる。
だが、それらは設置時の一度きりの悩みだ。一度セットアップしてしまえば、日々の快適さが圧倒的に上回る。
本日のまとめ
CalDigit TS4は、デスクワークにおける「ラストワンマイル」を埋めるピースだ。
- 「ケーブル1本」の魔法98W
給電とデータ転送を1本で完結。MacBookをデスクトップマシンのように扱える。 - 圧倒的なポート数と配置
18ポートの拡張性と、デスクを散らかさない「背面接続」が思考ノイズを除去する。 - 長期的な資産価値
Thunderbolt 4規格は当面廃れない。PCを変えても使い続けられる「デスクのインフラ」だ。
迷っているなら、買うべきだ。デスクが整うと、思考が整う。思考が整うと、仕事が変わる。CalDigit TS4は、その好循環のスイッチだ。

