【VGP 2025金賞】LG 45GX950A-Bレビュー:45インチ5K2K有機ELが導く「視界の暴力」と生産性の極致

【VGP 2025金賞】LG 45GX950A-Bレビュー:45インチ5K2K有機ELが導く「視界の暴力」と生産性の極致

デスクの前に座るたび、私はある種の「閉塞感」と戦い続けてきました。27インチを2枚並べても、真ん中を走るベゼルが視界を分断し、没入感を削ぐ。かといって、解像度を妥協してまでウルトラワイドにする気にはなれない。そんな私のわがままな悩みを、文字通り「次元の違う」スペックで粉砕してくれたのが、LGの『45GX950A-B』です。45インチ湾曲OLED、そして待望の5K2K解像度。このモニターがデスクに鎮座した瞬間、私のワークスペースは「コックピット」へと進化しました。

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視界を分断する「枠」と、足りない「縦」の解像度

私は普段、執筆作業と同時に複数のリサーチウィンドウを開き、息抜きには高画質のオープンワールドゲームを楽しむという、モニターにとって過酷な使い方をしています。これまでは4Kモニターをメインに使ってきましたが、デュアル構成にするとどうしても首の移動疲労や、配線の煩わしさに悩まされます。何より、ゲームの世界に没頭したい時、視界の端にちらつく「現実(ベゼルやデスクの散らかり)」がノイズになっていました。

「一枚の巨大なキャンバスで、4K以上の情報を扱いたい」。しかし、市場にあるウルトラワイドの多くは縦解像度が1440p止まり。仕事で使うには文字の精細さが足りず、購入には踏み切れませんでした。そんな中で出会ったのが、この45GX950A-Bです。「5120×2160」という5K2K解像度は、まさに4Kモニターを横に1.3倍引き伸ばしたような広大さ。求めていた答えが、ここにありました。

「黒」の衝撃と、5K2Kがもたらす圧倒的情報量

実際にデスクに設置して電源を入れた瞬間、思わず息を呑みました。有機EL(OLED)特有の「完全な黒」。宇宙の映像を表示させれば、そこにあるのはモニターではなく、深淵そのものです。液晶モニターで感じていた「なんとなく白っぽい黒」とは、根本的に次元が異なります。

そして何より感動したのが、5K2Kの作業領域です。ブラウザを3枚フルサイズで並べてもまだ余裕がある。文字のドット感も皆無で、125PPIの高密度表示がテキストを印刷物のようにくっきりと映し出します。OLEDの弱点とされた文字の滲みも、このモデルでは全く気になりません。

さらに、このモニターの「湾曲率800R」は伊達ではありません。最初は「曲がりすぎでは?」と不安でしたが、座ってみると、画面の端から端までが等距離にあり、視線移動だけで全ての情報にアクセスできます。まるでモニターに包み込まれているような感覚。これが、私が求めていた「コックピット」感です。

ここで、購入の決め手となった動画を紹介させてください。特にアダプターの巨大さや、実際の設置時の圧倒的な存在感については、この映像が非常にリアルです。

この動画の冒頭で語られる「びっくりするぐらいでかいアダプター」のくだりや、中盤の「目線の範囲に情報がグッとまとまる」という感想は、実際に私が使って感じたことと完全に一致します。特に動画編集タイムラインの長さに関しては、クリエイターなら誰もが膝を打つはずです。

Dual Modeという「反則級」の飛び道具

仕事が終われば、このモニターは最強のゲーミングデバイスへと変貌します。通常時は165Hz駆動ですが、ボタン一つで「Dual Mode」を起動すると、解像度をフルHD相当に落とす代わりに、リフレッシュレートが驚異の「330Hz」へと跳ね上がります。

正直、5K2Kの美しさだけでも十分満足していましたが、FPSをプレイする際にこのモードを使うと、敵の動きがスローモーションに見える錯覚すら覚えます。応答速度0.03msというOLEDの特性も相まって、残像感は皆無。「RPGは高解像度で没入感たっぷりに、FPSは超高速で勝ちに行く」。一台でこの両極端なニーズを完璧に満たしてしまうのは、もはや反則と言っていいレベルです。VGP 2025 Summerで金賞を受賞したのも頷けます。

デスク環境への「投資」がリターンを生む

実売価格は約35万円前後。決して安い買い物ではありません。しかし、毎日何時間も向き合う「視界」への投資と考えれば、その価値は十分にあります。生産性の向上、映像体験の質的変化、そして何よりデスクに向かうたびに湧き上がる高揚感。LG 45GX950A-Bは、単なるモニターではなく、あなたのクリエイティビティと情熱を加速させるエンジンです。

本日のまとめ

LG 45GX950A-Bは、仕事の生産性とゲームの没入感を究極のレベルで両立させたいユーザーにとって、現時点で唯一無二の選択肢です。

  • 5K2K (5120×2160) の圧倒的作業領域
    4Kを超える情報量で、マルチタスクが劇的に快適になります。
  • 有機ELの「本物の黒」と0.03msの応答速度
    映像美とゲーム性能において、液晶モニターを過去のものにします。
  • Dual Modeの柔軟性
    高解像度重視の165Hzと、速度重視の330Hzを一瞬で切り替え可能です。
  • 800Rの湾曲による没入感
    視界全体を映像が覆い尽くす体験は、一度味わうと平面には戻れません。
  • VGP 2025 Summer 金賞の実力
    専門家も認める、トータルバランスに優れたハイエンド機です。

よくある質問(FAQ)

湾曲率800Rは仕事(Excelやデザイン)に使いにくくないですか?

最初は直線の歪みが気になるかと心配しましたが、人間の視界のカーブに合っているため、慣れるとむしろ平面モニターよりも自然に感じます。画面端のアイコンやツールバーを見る際に首を回す必要がなく、目の疲れも軽減されました。CADなど厳密な直線を扱う作業以外では、むしろ快適です。

有機ELの「焼き付き」は心配ありませんか?

LGの最新パネルには、ピクセルシフトやスクリーンセーバーなどの強力な保護機能が搭載されています。私も長時間同じウィンドウを表示することがありますが、定期的にケア機能が作動するため、今のところ不安は感じていません。また、2年〜3年のメーカー保証が付帯している場合が多く、以前ほど神経質になる必要はないと感じています。

Macでも5K2Kの解像度で出力できますか?

はい、USB-C(Thunderbolt)やDisplayPort接続で問題なく5120×2160での出力が可能です。特にUSB-C接続時は、映像出力と同時にMacBookへ最大90Wの給電もできるため、ケーブル一本でデスク周りが非常にスッキリします。Macユーザーにこそおすすめしたいスペックです。

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この記事を書いたひと

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